古代史を中心にした漂流記録&覚えておきたい記事、書籍、ニュースなどの備忘録として、あるいは自分の考えの足跡、生活の記録をしています。


by jumgon
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古代の水陸交通網・大和川

大神神社や宇陀水銀の話でよく出てきた「亀の瀬」についてお話しする前に、先ずナニワから大和までの大和川の流れをみていこう。

古代河内平野、大和川の地図を見てみよう。
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縄文・弥生時代から飛鳥・奈良時代からずっと難波から大和へのルートを握ってきたのが、大和川である。
現在の大和川は江戸時代に付け替えられたもので、いまとは違う。

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大和川でナニワからヤマトへすんなり入れたら問題はなかったのだが、途中で亀の瀬という、難所があり、それが、逆にヤマトの防衛機能を果たせたという見解もある。
大和川でナニワからヤマトへ荷物や人を運ぶには「二つのルート」が考えられる。

1) ナニワ→亀の瀬→竜田越え→奈良盆地
2) ナニワ→亀の瀬でいったん陸揚げされ上流へ向かう川船に積み替え→奈良盆地

古代の奈良盆地における水陸交通網の謎を追う より
亀の瀬は古代でも大和川水運の難所だったが、どのようにこの難所を通り抜けたか

■亀の瀬は、宿命的な地すべり地帯だといわれてきた。北側の山麓で地滑りが起きると、崩れ落ちた土砂で大和川がせき止められたり、川底が浅くなって川が滝のように流れた。当然、川船による運行はできない。

1) 竜田越え南路」を利用して難波から奈良へ向かうには、青谷~堅上(かたがみ)~雁見尾畑(かりんどうばた)~竜田山古道里山公園~峠八幡神社(とうげはちまん)~立野というルートもあったようだ。
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2) ナニワ→亀の瀬でいったん陸揚げされ上流へ向かう川船に積み替え→奈良盆地

飛鳥時代以前、どちらの道が使われたにせよ、荷物を運んだり道案内を頼んだりするために、人足衆が必要で、それを采配する指導者が広瀬神社に祀られている「広瀬の神」である。(田中八郎氏)

亀の瀬・・・・・緑と川が美しい
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『日本書紀』に記載された外国使節の往来に関する記事による。
推古天皇16年(608)6月、遣隋使節として隋に赴いた小野妹子は隋使・裴世清(はいせいせい)の一行を伴って帰国した。このとき、難波津に到着した隋使たちは8月に海柘榴市(つばいち)から小墾田宮へ迎えられている。
すなわち、一行は船で大和川をさかのぼり、三輪山の近くの港湾都市・海柘榴市で上陸している。

■このとき、一行はどのように亀の瀬の難所を越えたのであろうか。亀の瀬の手前で船を下りて「竜田越え南路」を通って大和に入り、ふたたび川船で大和川を遡航したと考えるのが一般的であろう。
だが、雁見尾畑(かりんどうばた)を越えていく峠道は、筆者(和田)も徒歩で踏破した経験があるが、かなり厳しい坂道である。もっと簡便な方法があったのでないか、と考えていたときヒントになったのが、江戸時代に開拓された大和川水運の例である。
◎雁多尾畑(雁見尾畑)って、変わった地名ですね。
まるで横溝正史のミステリィに出てきそう。昔仕事でいったことあるけど、ちょっと隠里という雰囲気の村です。


■大和川の水運は、慶長6年(1601)に小泉藩の領主だった片桐且元(かたぎりかつもと)が、年貢米を大坂に運搬するために亀ノ瀬の岩壁を開削して水運を開発したとされている。この水運では、王寺町の亀の瀬がターミナルだった。
その亀の瀬を境に、上流と下流とで二つの水運区域をなしていた。亀の瀬から上流の大和川はあまり水深がなかったため、船底は平らで浅い魚梁船(やなぶね)が用いられた。魚梁船は長さ約15m、幅約1.5m、約1トンの荷物を積むことができた。

■一方、亀の瀬から下流は、剣先船(けんさきぶね)が用いられた。
剣先船は大坂から亀の瀬まで積み荷を運んだ。だが、亀の瀬には銚子口という滝があったためにそれより上流に遡ることができない。
そこで、剣先船を係留する浜で荷物を小揚げし魚梁船に積み替えて上流の大和まで運んだとされている。

■そうであれば、古代においても亀の瀬は大和川水運の中継地点であったはずで、上流から運ばれてきた荷物は亀の瀬の岸でいったん小揚げされ、荷物を扱う仲仕などによって下流に運ばれ、再び川船に積み替えられて難波へ運ばれたであろう。下流から運ばれてきた荷物も同じように、亀の瀬でいったん陸揚げされ、上流へ向かう川船に積み替えられたであろう。
亀の瀬の滝と成って流れる急流はそれほど長くない。

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by jumgon | 2010-11-14 22:40 | ○ナニワからヤマトへの交通路